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やっちの保護のいきさつ~卒業、咬傷事故について

■保護のきっかけ

やっちは2016年10月に、千葉県の一般家庭から保護しました。
子どもがアレルギーになった、飼い主のブログがひどくネグレクトのようだ、ペットのおうちで募集をしているがなかなか決まらないようだが保護できないかと、当時の副代表であったSさんからもちかけられました。本件はメールと電話で元副代表と佐々木がやり取りをした記録がありますが、佐々木からは「自分で段取りをつけ責任を持てるなら」と了承しました。そしてSさん自身がスタッフと交渉し、預かり先を確保し、元飼い主とも交渉、千葉県の当時のスタッフKさんが引き取りに行きました。
やっちが初めて咬傷を起こしたのはこのKさんのもとでしたが、それ以前の咬みについてはわかりません。

やっちの預かりは、S元副代表の依頼で、同じ千葉県のスタッフIさんに替わりました。
しかしやっちはここでも咬傷を起こし、ご家族の同意が得られず、またしても預かり先が変わることになりました。


■やっちへの暴力事件が表ざたにならなかった理由

S副代表は、次に福岡で当時の支部代表であったKSさんに預かりを依頼しました。
KSさんは咬傷歴のあるジャーマンシェパードを保護、譲渡した経験があり、本人もやっちの咬み行動の修正に意欲的であったことは、会の掲示板、本人からの(line)、口頭などで再三、佐々木も確認しておりました。
しかし、やっちがKSさんの家で暮らし始めて3週間、咬み行動を起こしたやっちに対して、KSさんは激しい暴力を加え、やっちは鼻血を出し泡を吹いて倒れました。これについては、KSさん本人からからそのように聞いたスタッフ、関与した女性訓練士から伝えられたスタッフが何人もおり、信憑性の高いものと判断しています。
しかし、佐々木はそのようには聞いておりません。

暴力が振るわれてから4ヵ月ほどした頃、KSさんが仕事の都合で上京した時のことです。
この日、私はモコの里親さんであり元預かりスタッフのボビン母さん、ゼンママ、アトムレオママとシェル友さんのアウトドアお茶会にKSさんを伴っておじゃましました。その席では、KS さんはやっちへの暴力について話しませんでした。
近隣に住むご親族の家から佐々木の運転する車でKSさんを送迎する際に、車の中で「もしも自分が犬に暴力を振るったらどうするか、どう思うか」という言い方をされましたが、それがやっちであるとか、鼻血が出るほど強く殴ったというような具体的な話は一切ありませんでした。

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(募集当時の写真です。8kgしかない小さな体と表情の豊かさで、里親希望の方も何人かいらっしゃいました)

■暴力を肯定しながら隠蔽しようとしたのか

KSさんがやっちに激しい暴力を振るったと具体的に聞いた人は、モコやりぼんの引き取りに協力してくれた女性訓練士、当時のメンバー、現メンバーなどあわせて5人ほどです。会話やSNSなどの記録が残っており、話の詳細が一致していますので「鼻血が出て口から泡を吹くほどの暴力」を加えたことは事実と推定します。
KSさんの行動の是非については、会の中ではなんのコンセンサスもありません。公的な話し合いができるところはいくつもあるのですが、KSさんが自分のしたことをレスキューの中でオープンに告白することも、また謝罪も、いまに至るまで一切ありません。
相手を選んで事実を告げ、根回しにより暴力への理解を得たとお墨付きを得ようとしたのかもしれませんが、おかしなことと思います。

KS さんは犬のしつけに暴力を否定しない考えと佐々木も以前より聞いており、テレビでも有名になった北栃木訓練所の訓練士さんに傾倒していましたし、やっちの委託先としてこの訓練士さんにKSさん自らコンタクトをとったこともありました。
KSさん自身は12歳から訓練所に出入りしているとよく話していましたが、訓練士のように日々、数多くの犬と向き合って勉強、修行をしてきたわけではありません。
今回の暴力はKSさんが感情に任せて行った場当たり的なものであり、到底訓練と呼べるレベルのものではなく、ただただやっちの心に深い傷を与えただけとなってしまいました。


■最初の里親さんから出戻り、訓練所へ

やっちが暴力を受けた2か月後に話を戻します。
KS さんのもとにいるとき、やっちは最初の里親希望の方にトライアルに出ることになりました。
しかしそこでも、咬傷と吠えで里親さんを困らせ、3か月後には正式譲渡後にも関わらず出戻ることになりました。
また、KS さんは仕事の都合で預かりの継続が難しいと申し出、出戻り後のやっちは訓練所に預けられることになりました。

訓練所はKSさん自身が探してきて、費用をレスキューが負担しながら預託していました。
訓練所との窓口になっていたのはKSさん自身でしたが、状況についての報告は大変少なく、佐々木は時折KSさんに、訓練所預託の費用もご支援があってできているので、ブログで状況を報告するように話しました。
当会では、咬みぐせの強い犬については犬歯切断手術を行う決まりになっていますが、KSさんは彼女のポリシーからこれを拒み続けていましたので、譲渡や預かりの道を狭めることになっていました。拒むならなお、彼女自身が犬を管理する、それができなければ状況を説明し、ご支援者様への理解を求めるのが道理であり筋の通った態度と思いますが、佐々木から厳しく言われなければ、自らやろうとしない状況でした。


■やっちは二度捨てられた

そんなKSさんを最後まで擁護していた大阪の元メンバー、山口県の元メンバーとも、責任を放棄しかけている若いKSさんを具体的な手助けで楽にしてあげよう、大人として責任を全うさせようという行動はありませんでした。彼女たちがそうしようと思えば、KSさんの代わりに預かり日記を書いたり、訓練所を訪ねたり、あるいはポスターの1枚も制作して里親さん探しをしたりもできたはずですが、3人のうち誰一人として、そうしようとはしませんでした。
大阪の元メンバーも山口県の元メンバーも、KSさんとのかかわりにおいては、レスキューの仲間ではなく、ただの飲み仲間になってしまっていたのかもしれません。
他の活動はきちんとされていただけに、大変残念なことですが・・・。
そしてKSさんは、この3人以外の会の他のメンバーやご支援者様から信頼を失うことになりました。

また、元副代表は他にいくつもトラブルを起こしていたことが発覚し、この少し前にレスキューを辞めていました。
ほかでもない佐々木自身はケントを預かっており、家族の同意もなくやっちを引き受けることは不可能でした。

KSさんはその後「自分の思うレスキューができなくなった」と言い残し、突然なんの引継ぎもなくレスキューを辞め、訓練所には「シェルティレスキューに協力しないように」と伝え、以後、連絡を断ちました。
KSさんはレスキューをやめる少し前、佐々木や会のほうに伝えることなく、転居をしていました。命のやりとりをする活動において、住所が変わることを隠しておくなど、常識的に考えられません。その上、KSさんが転居することを会に伝えた人物を探し悪く言うなど、ボランティア活動以前に人として疑問を持たれる行動もありました。
佐々木や公式アドレス、一部メンバーからのラインやメールもブロックしていますので、まったく話し合いができていませんし、こちらが求めても逃げ回るばかりです。

こうしてやっちは、1人を除いて保護に関わった全員から、責任を放棄されてしまいました。


■2度目のトライアルへ

責任を放棄されてしまったやっちは、KSさんと同じ九州にいる現メンバーのなみちゃん、ルミンさんの尽力で、新しい預託訓練所を見つけたり、KSさんに関わりのある男性訓練士さんにお願いしたりしながら、なんとか居場所探しをしていました。
また、なみちゃんはやっちの犬歯切断手術のためにも、病院探しから輸送、手術まで尽力してくれました。
その最中、2番目の里親希望の方とトライアルが決まりました。
トライアルは3ヵ月以上となり、2番目の里親さんご夫婦も、やっちのために大変な努力を続けてくれましたが、やはり咬みと吠えがひどくなり、トライアルは中止することになりました。

やっち犬歯切断
(当会で犬歯切断手術を依頼する動物病院は、専門技術があり、人間と同様の歯冠処置ができる病院に限ります。そのため、費用も決して安くはありません。それでも、事故によって失う人と犬の信頼関係やケガが引き起こすさまざまな損失、殺処分で失う命に比べれば、はるかに安いはずです。病院はご紹介可能です。)


■現在の里親さんへ

この間、メンバーはやっちのために預かり先や里親さん探しに努力を続けていました。
そんな中、ゼンママとシェルレスの卒業メンバーのリラさんが、神奈川県に住む現在の里親さんにやっちを紹介し、やっちを引き受けてもらえるか打診してくれました。
里親さんはこれまでも多くのシェルティと暮らし、問題犬を引き受けてきたベテランです。
「預かりではなく引き取りたい、これ以上苦労させたくない」と言ってくださった里親さんは、咬みがあることを承知でやっちを引き受けてくれることになり、やっちは再び関東に飛んでくることになりました。

その際「行き先がなければショートステイを引き受けます」と手をあげてくれたのが、最初にやっちを引き取りした千葉県のKさんでした。やっちの引き取り・保護にかかわってきた人たちのうち、最後まで自分からできることを探そうとしてくれたのは、千葉県のKさんだけでした。
スケジュールの都合でKさんにショートステイをお願いすることはありませんでしたが、関東についた翌日、やっちは今の里親さんと暮らし始め、現在に至ります。

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(トレーニングに力を使うことと暴力の違いは、感情に任せて手を上げないことではないでしょうか。賢い犬はそのことも見抜くのでしょう。)


■正式譲渡、その後の重大事故

やっちが関東に着いた翌日、佐々木は現在の里親さん宅に、リラさんととともにやっちを連れて伺いました。
そこでリラさんと私は、里親さんの犬に対する愛情の深さと、いけないことをしたときの厳しさを目の当たりにしました。
咬もうとするやっちを仰向けにしてガッチリと保定し、強く叱ったあと、室内に放してやりました。
その場から逃げたやっちはしばらくすると戻ってきて、今度は里親さんに付きまとうように後を追い始めました。

厳しさとやさしさの両方で接しながら、里親さんはやっちに我慢と信頼を教え続けてくれています。
だいぶ優しくなったよ、いい子になってきたよと時々お知らせを下さいます。
やっちは2018年6月30日からトライアルとなり、8月に正式譲渡になりました。

それから数カ月後の2018年12月、先住シェルティとやっちのあいだで緊張があり、里親さんが仲裁に入ったところ、やっちに咬まれてしまいました。
里親さんは男性、そして我慢強い大人の方です。
その我慢が仇となり、咬まれてからしばらく後に体内で菌が繁殖したようで、生命が危ない状態にまで陥り、緊急入院となってしまいました。
もしも犬歯切断手術をしていなかったら、傷はもっと深く、神経にまで達していたかもしれません。
そうなっていたら、体は回復しても、手を使うことができなくなっていた可能性もありました。

今回、やっち基金でご支援をお願いするのは、この時の里親さんの医療費です。
レスキューで負担することも考えて、会の中で話し合いをしたのですが、基本的には里親さんにお渡しした子なので、本来ならレスキューで負担する理由はないということになります。
けれど、やっちはこれまで14人を咬んだ子で、一時は安楽死についても話し合いの俎上に上がった子です。
そんな大変な子を「もうこれ以上、つらい思いをさせたくない」と覚悟を決めて引き受けてくれた里親さんに、何もかも押し付けるのは間違っていると思いましたし、メンバーのみんなが同じ気持ちでした。

そこで、レスキューの会計とは別に、今回はやっちのための基金を設け、ご支援をお願いすることにしました。

◆ご支援の方法について

・振り込み先は今回、レスキューとは別の口座にお願いいたします。
・目標金額(50000円くらい)に達したところで終了します。
・4月7日、21日の譲渡会でも基金の受付をいたします。

お振込みいただける方には口座番号をお知らせしますので、メールフォームにてお問合せ下さい。
また、基金の状況については、週に1回程度、ご報告いたします。
メールフォームはこちらになります。→→クリックすると開きます。
当会からの返信の受信設定をご確認ください。
詳しくはこちらから http://www.help-sheltie.net/otoiawase.html

なお、里親さんは現在は回復し、健康を取り戻しています。
メールでご連絡をいただく際、また譲渡会でご支援をいただけます場合は
里親さんにメッセージなどいただけましたらうれしいです。

やっちしあわせ
(里親さんから送っていただいた写真です。おだやかで優しい顔になりました。)
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プロフィール

SheltieYACCHI

Author:SheltieYACCHI
シェルティ・レスキュー代表(~2019)の佐々木が書いています。

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